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税理士事務所の新人の心構えと教育

税理士事務所就職相談室の税理士 高橋寿克です。
「税理士事務所の新人の心構えと教育」

 

ふるさと様からのご質問です。
■年齢 29歳
■性別 男性
■資格 簿記 財務諸表
■職歴 会計事務所 アルバイト1.5年 正社員1年
■学歴 学部March→大学院March
■会計事務所経験 10人規模の会計事務所
アルバイト1.5年 正社員1年
■居住地 首都圏
質問すいません。
いつも参考にさせていただいてます、ふるさとと申します。
質問させていただきたいのですが、なかなか税理士試験に合格できません。
消費税4回、法人税2回、事業税2回受けた年に就職をしまして、その結果でいい結果が得られず働きながら大学院に通いはじめました。
しかし、残業が多い会計事務所でして、大学院が忙しく退職をいたしました。
また、別の会計事務所に
アルバイトとして入所したのですが、業務の質が合わず(前職の会計事務所が非常にじっくりいい仕事をするというスタンスであったため)
確定申告シーズンが終わると同時に退職をしまして現在に至ります。
消費税は通算今年で6回受験しております。その他の税法は大学院免除を予定しているため、受験はしておりません。
通算3年程度で会計事務所に3つで出入りをしてしまっている状態です。
自分でも良くないとは分かっているのですが、どうしていいのかわからなくなっています。
さらに、税理士試験に合格できない状態が続いていて、少しこの業界が向いていないのではないかと考えています。

 

Q.1
会計事務所の出入りをなくすためにはどうしたらいいのでしょうか?

 

Q.2
税理士試験に受からない場合にはこの業界を諦めたほうがいいのでしょうか?

 

お忙しい中お手数ですがご教授ください。

 

A. 1
(1)残業が多い会計事務所
会計科目2科目合格、税法科目受験経験ありで社会人経験のない20代の男性正社員が入社したら、普通、所長は育てるためにやや多めの仕事を与えるでしょう。若者には経験を積ませることが重要だからです。給与の額によっては残業が多くて当たり前ですし、じっくり仕事をさせるならなおのことです。
大学院に通うというのが当初の約束でなかったとしたら、大学院に行かせるために正社員に採用したわけではないので、周りの協力を得るのは難しいでしょう。通うのは止めないにしても通学のために仕事を減らすことは結果を出していない新人に対してはしません。そもそも仕事に慣れるまで大学院通学は歓迎されないでしょう。自分勝手な人だという評価になっていたかもしれないと思います(アルバイト・パートならば話は別ですが)。
それでも大学院と仕事を両立したかったなら、じっくり仕事をするのではなく、他の人より速く仕事をする工夫をして時間を作る必要があったでしょう。

 

(2)直近のアルバイトの会計事務所
アルバイトということは、責任ある難しい仕事よりは会計入力等の作業を中心にしていたのではないでしょうか。作業なら、じっくり取り組まれるよりも、とにかく速くやって欲しいというのが普通のスタンスです。せっかく新しい職場に入ったのですから、その職場の他の方に習って、まねて、素早く処理する方法を学べば良かっただけです。

 

・自分に合う仕事を自分に合うやり方で教えて欲しい
・大学院に通学する時間も欲しい
・受験勉強するための時間も欲しい
これってお金をもらえる「職場」ではなく、学費を払ってお客様が通う「学校」ですよね。
どこにも自分にとって「理想の職場」などはありません。職場とは、相手(税理士事務所)の立場に立って働いてお金を稼ぐ場所なのだと理解することが必要です。

 

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税理士法人TOTALは、労働法はきちんと守っており、残業は特別多い方ではありません。それでも若い正社員のうち独身者や子供のいない方には一定の経験を積んでもらうために入社2年くらいはやや頑張ってもらうことも多いです。
~あなたと共に成長したい~
と思っています。
労働時間管理は人事部がきちんと分単位で行っています。付き合い残業はありません。

 

勉強を優先したいなら受験スタッフという制度も設けています。

 

大学院組は毎年数名います。通学中にやめたスタッフは過去に1人もいません(2018年9月現在)し、ある程度の便宜ははかっています。在職2年以上の一定のスタッフには大学院進学を勧めることも多いです。事務所で学費負担することもあります。

 

仕事については標準化が進んでおり、速く正確にこなすことが可能です。簿記3級レベルで入社したスタッフでも入社3か月でみんな法人税の申告書を作成しています。
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A.2
税理士業界を諦める必要はありませんが、ふるさと様は、仕事と(大学院と)受験を上手に両立できるタイプではないような気がします。

 

消費税法がA判定なら(おそらくそうですよね)、来年夏まで受験に専念すれば良いでしょう。
その際に、今なら、事業税法か(以前B判定以上だった場合)、国税徴収法か、固定資産税法のいずれかを追加して週一税法科目を2科目受験することをお勧めします。

 

もしも、消費税法が今まですべてB判定以下なら消費税法は向いていません。消費税法を酒税法に変えて、同様に週一税法科目を2科目受験するのがお勧めです。

 

その上で何が何でも合格するという気持ちでしっかりと1日10時間ずつ勉強してみてください。どちらか1科目合格すれば税理士試験は終了です。通常の受験生の3倍の受験時間を確保できるので普通は合格するでしょう
(大学院在学中でも卒業は来春ならもう論文作成に向かっているはずで、年明けまではその残り時間で一日5時間程度勉強し、来年2月から10時間くらい勉強すれば十分足ります)。

 

税理士試験は若ければ誰でも合格する試験です。受からないのは向いていないからではありません。必要な勉強・努力をしていなかったから受からなかっただけです。

 

ちょっときびしめかもしれませんね。
ふるさと様の文章を読むと、用語の使い方、文章作成能力等については社会人経験2年半としては教育されていないなと感じる部分が多くあります。
10人規模の会計事務所は独立希望の男性受験生には人気です。でも、この規模の税理士事務所で教育ができているところはかなり稀です。10人規模は所長が背中で率いるか、くせの強い番頭さん又はお局さん任せの事務所が多いのが特徴で教育の仕組みがありません。一般事業会社で社会人として教育されてきた方なら大丈夫ですが、そうでないとビジネスマナーも身につきません。

 

来年の税理士試験後のふるさと様に言うとしたら、昔からよく言われる言葉ですが

 

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」です。

 

若いうちは知識も技術も経験も足りません。ある程度の残業は覚悟した上で、速く正確にこなすように工夫して仕事をする必要があります。社会人教育が足りていないふるさと様の場合、できればもう少し大きめで従業員数20人以上の落ち着いたしっかりした事務所で3年くらいじっくり仕事を覚えた方が良いでしょう(今の人不足とキャリアを考えると採用されやすいはずです)。

知識を正確に押さえ、技術を学び、経験値を積み上げれば将来成長するでしょう。それによってより効率的に付加価値の高い仕事ができるようになるのです。

 

なお、健康を害するほどの残業をしてブラック残業を許容しなさいと言っているわけではもちろんありません。働き方関連法改正で大企業は2019年4月、中小は20年4月から適用が予定されている上限規制、月45時間、年間360時間は一つの目安にはなるでしょう
(労使の合意があればで月100時間、年間720時間まで残業は可能で、制度上はこちらを多くの企業が選ぶでしょうが)。

 

 

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社会人経験の浅い男性受験生がふわっとしているのは、税理士法人TOTALでも問題になっています。
どうしたらきちんと鍛えてあげられるかを考えて、言語化や仕組化を進めています。
大企業なら当たり前に行っている新人教育を、会計事務所も出来るのかが試される時代になってきました。
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税理士 高橋寿克

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