開業まもない会計事務所に勤務するリスク

2007年10月28日高橋

  • 開業まもない(2年くらい)事務所に勤務するのは廃業リスク以外の注意点はありますでしょうか?

 

開業2年で人を雇用する事務所は、営業能力がある方でしょう。(のれん分け、事務所後継を除く)

そのため、廃業リスクは高くはないと思います。

 

考えられるリスクは

①給与水準が低い

税理士業界は開業当初から利益が出ることは稀です。

以前、知り合いの税理士の方が(給与13万円の求人票で)「良い人が募集してこない」と言っていたときはびっくりしました。初任給が普通でも昇給が少ないかもしれません。

 

②同僚に優秀な人がいない

優秀な方は、もっと自分が成長できそうな勉強になるところを選びます。

 

③教育やシステムが不足している。

はじめて人を雇用するときは組織としてのルールや仕組みもないし

教育のツールも存在しないでしょう。社会人経験がない人の場合はおすすめできません。

 

④所長にマネンジメントスキルがない

もともと職人的な方が多い上人を使ったことがないと、人に対する接し方に欠点があることがあります。(所長自信はそのつもりはないのですが職員から見ると、所長のやりたい放題暴君、絶対君主に見えてうんざりすることも)

 

⑤所長が忙しすぎる。

2年で人を雇えるということは所長は忙しいはずです。営業、お客様訪問で事務所にはあまりいないでしょう。

 

もちろん、これらが全てあてはまるわけではありません。例外はいくらでもあります。

ただ、上記のうちいくつかは、恥ずかしながら過去において私が経験してきたことでもあります。

人をきちんと雇用するには技術と経験が必要です。

そのことを私が理解にするのに5年以上かかりました。

 

なお、こう様のケースは、もしかしたら今は資金的に余裕がないので、まずはパートで雇って

仕事量が増えてくる1年後には正社員にしたいということかもしれませんね。

 

片手落ちになるといけないので

良い点も

①事務所の開業の苦労を横で見ることが出来る。

開業するかどうか迷っている人には良い経験かも。

 

②所長の人柄に合えば、対人的な問題は少ない。

他には嫌なお局さん・番頭さんはいない。

 

③仕事量が少ないかもしれない

もしかしたら所長がいない間自由にのんびりできるかもしれない

 

この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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