音楽活動と税理士試験の両立
2022年01月29日/ 高橋
税理士事務所就職相談室の税理士 高橋寿克です。
「音楽活動と税理士試験の両立」
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YM様からのご質問です。
■年齢 22歳
■性別 男性
■資格 簿記三級
■職歴 なし
■学歴 阪大
■会計事務所経験 なし
■居住地 大阪府
■その他(特殊事情等)
はじめまして。現在大学4回生で今年卒業の22歳です。
大学2回生の途中から公認会計士試験の勉強を始めたのですが、元々主軸にしていた音楽活動をしたい気持ちが強くなり、両立の道も考えたのですが、あらゆる時間の制約(短答合格後のリミット、実務経験)があり、若い時にしかできない音楽活動を優先するため撤退を考えています。
しかし、親からはせっかくつけた知識を活かして欲しい、将来が心配という事から音楽活動をするのなら合格後永久に保持できる税理士試験科目を合格して欲しいと言われました。
Q.
決して簡単な事ではないと重々承知しています。20代は音楽にチャレンジしつつ税理士の勉強を一科目ずつ取っていくスタイルで進みたいと考えているのですが、一年一科目ずつ合格していくのであれば一日三時間ほどの勉強ではきびしいでしょうか、又その間やはり税理士事務所で社会人経験をさせていだたかないと、30代あたりで働き始めるということは難しくなってくるのでしょうか。
A.
人生は一度切りですから、優先順位をつけて今やりたいこと、今しかできない音楽活動に挑戦するとのこと、ぜひ成功できるように頑張ってください。
一方で、私も大学生の子供を持つ親なので、YM様の親が将来を心配する気持ちも痛いほどわかります。
公認会計士試験で勉強して得られた知識は、税理士試験の簿記論、財務諸表論とほぼ重複する等 かなりの程度まで税理士を目指す場合にも役に立ちます。
一日3時間だとすると、年間1000時間を少し超えます。
調べていただけるとわかりますが、専門学校等では1科目500時間を目安としているようです。
これはあくまで目安ですし、それだけの時間を学習しても、もちろん合格が保証されるわけではありません。
ただ、YM様の場合、平均的な税理士試験受験生よりも若いし、大阪大学卒業予定で学力も高いと思われるので、1科目倍の1000時間をかければなんとかなるでしょう。
実際には音楽活動との両立でどこまで体力、気力が続くのかが問題になります。
そのためには、最初にある程度の結果を出しておいて、モチベーションが続くのが望ましいでしょう。初年度は、せっかく会計士試験の勉強や短答を受験していたのなら、忘れないうちに簿記論と財務諸表論の2科目を受験なさることをお勧めいたします。
その後は、お考えのように結果を見ながら1年1科目受験かな。
1日3時間というのはおおむね適正だとは思いますが、実際には試験が近づいたら時間を増やす等の工夫が必要なのかもしれません。
社会人経験のなさは就職する上で確かにマイナスにはなりますが、税理士試験2科目を合格していれば、YM様の場合は、総合的に考えて30代で働き始めても税理士事務所への就職は難しくないと思います(というか、税理士法人TOTALなら採用する可能性が高いでしょう)。
もっと言うと、音楽活動を本気でする中で、社会人経験を身に着けることも可能だと思います。音楽で食べていけるレベルにするためには、音楽的に素晴らしいだけではなく、周りの人(社会)にいかに認めてもらえるかも大事です。
繰り返しになりますが、音楽活動 頑張ってください。若いって素晴らしいですね。
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だいぶ昔の話ですが、私は25歳の時に5科目同時に3000時間くらいかけましたが結果は3科目合格でした。1科目合格に1000時間かかった計算になります。
残りの2科目合格に3000時間(1科目に1500時間)くらいかかりました。
そう言えば、大阪大学のYM様の同期の方が、この4月から税理士法人TOTALの大阪事務所に新卒で入社してくれます。彼も今年の税理士試験が初受験です。なかなか個性的な方なので入社を楽しみにしています。
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