青色申告会から会計事務所業界への復職

2020年10月24日高橋

税理士事務所就職相談室の税理士 高橋寿克です。

 

「青色申告会から会計事務所業界への復職」

 

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東京小学生ママ様からのご質問です。

■年齢 40歳
■性別 女性
■資格 簿記論 財務諸表論
■職歴 新卒では一般企業に就職
■学歴 MARCH経済学部卒
■会計事務所経験
会計事務所の事務パート4年
青色申告会の指導パート2年
■居住地 東京

はじめまして。
東京で子育てをしながら、青色申告会で指導のパートをしています

その前は小さな会計事務所でパートをしていましたが、勤務時間が短く、仕事内容も補助的なものでしたので、ちょうど募集していた青色申告会の指導のパートに変え、2年ほどです。
青色申告会では個人事業主と直接お話しして、記帳指導や様々な相談を聞くのでいい経験になっていますが、相続など込み入った案件は税理士を紹介します。

 

Q.1
将来、税理士になりたいのであれば、やはり会計事務所で経験を積んだ方が良いでしょうか。
以前の会計事務所のパートの時よりは、やれることが増えましたが、個人事業主が中心なので法人の経験を積んだ方が良いのではと気になり始めました。

 

簿財を5年前に取り、その後法人税不合格、消費税を勉強するものの模試の点数が悪い点続きで挫折し、今は勉強をストップしています。
法人税、消費税は私には難しいかもしれないと諦めかけています。

 

Q.2

国税徴収法や固定資産税などボリュームの少ない科目の合格を目指し、大学院進学をするとしたら、40歳でフルタイム会計事務所勤務経験のない状況では就職してやっていくのは難しいでしょうか。
幸い子供はもう小学生なので、3年後に中学生になったら働ける時間も延ばせると思います。

よろしくお願いします。

 

A.1

税理士に成りたいのであれば、会計事務所で経験を積んだ方が良いでしょう。

 

私は、税務援助対策で何度か青色申告会の確定申告のお手伝いをしたことがあり、指導担当の方と机を並べて仕事をさせていただいたこともあります。
青色申告会は、穏やかでやさしい人が多い印象はありますが、税理士とは違う層のお客様に対して、違うサービスを提供していると感じました。
(ソフトも青色申告会専用のブルーリターンを使っておられますよね)

 

税理士は、法人が中心で、個人も医者や士業、資産家を担当することが多くなります。
普通の個人は、自分でするか、税務署、市役所、青申会に行き、あまり税理士に頼むことはありません。どちらが良いということではありませんがすみわけはされています。青申会の金額で個人事業を見ることは、会計事務所には善管注意義務があるので難しいでしょう。

 

A.2

会計事務所を選べばやっていけると思います。2科目持ち、実務経験もパートとはいえ合計6年あります。一般企業でビジネスマナーも訓練されています。

会計業界は、直近では都内ではそこまで人気があった業界ではありません。

(個人的にはコロナの影響で人気が復活するような気はしていますが)

 

どこの会計事務所の所長も

「(いい)人がいない 」

とぼやいているのが実情です。

可能ならば、早めに転職を進めましょう。

 

子育て中のお母様は大変ですね。都内だと中学受験されるのでしょうか。

子育ては、中学受験をされる場合は、中学に入ればしばらく余裕はできますね。

その分、学費を稼ぐために働く意欲もわくでしょうし。

 

しいて懸念すべき点を挙げるとすると、確かに、法人税等に比べると、国税徴収法や固定資産税はボリュームは少ないですが、合格の難易度にそれほどの差はありません。税法科目の合格率は簿財よりも合格率は低いですし、年によって多少のばらつきはありますが科目によっても基本的にはほぼ一定です。

参考) 税理士試験の合格率

税法受験生の母集団のレベル(簿記論、財務諸表論合格者が多い)を考えると、簡単に受かるわけではありません。情報化社会で昔のような楽勝科目は無いと言っていいでしょう。

 

それでも、東京小学生ママ様にとっても今よりも若い日はありません。

人生100年時代で、これからの人生の方が長いのです。

大学院進学も許容してくれて、受験生にも寛容なフレキシビリティのある会計事務所を探しましょう。

ここまで来たので、あきらめずに努力をして税理士になりましょう。

 

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税理士法人TOTALでも40代で子育てしながら大学院に進学して税理士になった方、大学院進学はもう終わっていて最後の1科目の受験をしている方など、様々なお母さんがおられます。

 

子どもの教育、家事、仕事、勉強と女性はすごいなあと思うことは多いですね。

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この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

この記事へのコメント

就職相談室に採用していただき、ありがとうございました。

それでも、東京小学生ママ様にとっても今よりも若い日はありません。
人生100年時代で、これからの人生の方が長いのです。
大学院進学も許容してくれて、受験生にも寛容なフレキシビリティのある会計事務所を探しましょう。
ここまで来たので、あきらめずに努力をして税理士になりましょう。

というメッセージ、とても心に響きました。
上の子の中学受験は終わりましたが、サポートが大変でしたので
下の子の受験が終わるまでは私も税法科目合格を目指し、
中学入学後に会計事務所への就職、大学院進学を目指したいと思います。

私の人生、どうしよう?と悩んでしまうことが多かったので
人生100年、頑張ろうと胸に刻みます。
本当にありがとうございました。

2020年10月24日 11:21 PM | 東京小学生ママ

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