税理士・会計事務所への転職~介護関連の仕事から

2008年02月28日高橋

  • Q、
    ①年齢30歳
    ②性別 女性
    ③資格 簿記3級
    ④経験 経理・会計事務所経験なし
    ⑤職業 介護福祉施設の事務職員
    ⑥地方在住勤めて6年目ですが、周りは専門職が多く、私も専門職でお客様へサービスを提供できる仕事をしたいと思い、簿記論受験予定です。現在資格が簿記3級のみです。要件に最低簿記2級が多いので試験が終わり次第、受験します。年齢や経験、気持ちの面からも早めの転職をしたいのですが、未経験・異業種なので、どのように転職したらいいのかわかりません。求人には経験者、科目合格者、企業の経理経験者等の要件がありました。地方なので求人情報も少ないです。とても厳しい状況にあると思います。不安なので仕事を続けながらの転職を考えてます。アドバイスをいただけたらと思います。

 

A、税理士業務は専門知識を必要とするサービス業だと私は認識しています。

女性にとっては、家事・育児と仕事の両立がしやすいというメリットもあります。

理解のある事務所に就職する必要がありますが

(うちを含めてそれなりにあるでしょう)

他産業よりも地域による需要の差が少ない産業でもあり、

ある程度の事務所は本当の田舎以外はある場合が多いでしょう。

 

ただ、地方は都市部ほど情報量がないので、職安の求人票等を参考に履歴書をたくさん送りましょう。

税理士会の支部に履歴書を預ける手もあります。

求人票等が少ない場合はクチコミ、ネット、電話帳等で興味がある事務所に

「就職活動をしているのですが履歴書をお送りして良いですか」

と自分から電話をして確認してみるなど積極的に動いてみましょう。

 

多くの事務所の面接を経験してして

所長に具体的な内容を質問・確認するのが良いと思います。

(会計事務所は個人事務所が多く、所長次第で大きく変わることが多い)

その際に、スタッフの動きにも注意してみてください。

 

なお、男性は経験者、科目合格者優先のケースが多いですが

女性の場合は補助的な仕事もしてもらうことが多いので間口はやや広いと思います。

簿記3級と2級で大きな評価差はないので結果を待たずに

「簿記2級、簿記論は受験中です」と言うことで就職活動を進めて良いのでは。

 

=============

ちょっと辛口コメントです。読み飛ばしてかまいません。

 

介護関連の仕事は、一部を除き、国によって価格が決められるケースが多く

また、その価格も労働環境が社会問題になっているように

若い人が将来設計をしにくい、そもそもボランティア精神を前提としているかのような低い金額です。

 

このため、介護関係は医療法人系の一部の施設を除き

給与水準が低く、さらに事務職はその中でも低いでしょう。

現時点では全産業中最もつらいグループかもしれません。

親族が介護施設にお世話になっていた経験から、

献身的で、大変なお仕事で頭が下がる思いです。

この後、少し改善されるのではと期待していますが

高齢化のスピードを考えると残念ながら過大な期待はしにくいです。

おそらく、近い将来、東南アジアから労働者を受け入れないと日本人だけでは成り立たないかもしれません。

会計は、安定した仕事ですが、コンピューター化が進み、

専門性とコミュニケーションスキルをより求められるようになっています。

ある程度のポテンシャルと継続した努力が求められます。

 

この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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