簿記1級は会計事務所に必要か?
2012年04月12日/ 高橋
東京都と千葉県の税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
確定申告は終わり、3月決算5月申告と新宿出店(6月に決まりました)を控え、スタッフも頑張ってくれています。
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内容
■年齢:27歳
■性別:男性
■資格:日商簿記3級 2級・1級勉強中、その他情報系資格
■職歴:業種:通信業 職種:設計エンジニア5年
■学歴:4年生大学
情報学科(もう少し具体的だと助かります)
■会計事務所経験:無し
■居住地:東京
■その他:1年弱暮らせる貯金はあります。
現在、携帯電話インフラの設計技術職をしており、会計業界とは全く畑違いですが、数年前から税理士を目指したいと考えはじめ、現在その思いが強くなり簿記1級のスクールに通い始めました。
11月に1級の試験がありますが、現職では仕事が忙しく勉強時間が確保できないこと、現職の経験よりも税理士に繋がる経験を積みながら勉強を進めたいことなどもあり、税理士事務所への転職を考えています。
また、27歳という年齢を考えると、今すぐ動かなければならないのではと焦っております。
資格は簿記3級までしか持っていないため、正社員としての転職は難しいものと考えております。
そこで質問させて頂きます。
Q.1
アルバイトとして税理士事務所へ入り、そこからステップアップすることを考えておりますが、この考えは現実的なものでしょうか?
Q.2
アルバイトもせず、「仕事を辞める→1級合格→税理士事務所転職→働きながら税理士を目指す」という考え方はどうでしょうか?
Q.3
生活費がネックにはなりますが、受験専念しなければ30歳までに3科目合格は難しいでしょうか?(30歳までに3科目合格を考えております)
アドバイス頂けますと幸いに存じます。
A.1
会計事務所は、IT関連業界からの転職を比較的高く評価します。このため、事務所によってはアルバイトとして採用するところもあると思います。
この場合、アルバイトを正社員にするかどうかは事務所の方針によって違います。一般的には、税理士事務所は中小規模の事業所が多いので、実力さえつけば社員へ昇格させるところが多いでしょう。
ただ、一部には、入口が違うと社員登用がまったくないところもあります。もし、最初に勤務した会計事務所での正社員登用をめざすなら、直接キャリアチェンジが可能なのか、または、どんな仕事をするのかを聞いてみると良いでしょう。
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税理士法人TOTALは、受験スタッフ、サポートスタッフ等のアルバイトのスタッフがいますが、入口が違っても条件が整えば、正社員への登用を行っています。
また、IT業界出身者も多く、
その会計事務所でのキャリアチェンジが難しい場合でも、ある程度、申告書を組んだり、担当を持つような事務所なら、2~3年後に次は経験者として転職が可能です。
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A.2
簿記1級合格は会計事務所勤務を希望ならお勧めしません。受験詩学が、学部の単位等でとれない場合を除いて、その時間を簿記論、財務諸表論にさくべきです。簿記1級は工業簿記・原価計算等、メーカー経理には必要な知識ですが、会計事務所で必要な商業簿記は簿記2級レベルで足ります。簿記論・財務諸表論の勉強をしていれば、簿記2級すら取らなくても大丈夫です。
A.3
働きながらだと、率直に言って3年で3科目はそれなりに難しいです。短い時間のアルバイト仕事で、仕事の勉強の切り替えが上手なら、もちろん可能ではあります。
ただ、仕事と受験の両立による短期合格がうまくいくのは女性の場合が多いです。男性は、どうしても使う側(所長)も仕事に頑張りを要求するし、またある程度仕事を割り当てられると、仕事が面白いので切り替えは簡単ではありません。
いずれにしろ、強い意思が重要になります。
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