専門学校卒・無資格・社会人経験なし 会計事務所への就職

2008年03月15日高橋

Q1.
無資格、社会人未経験は、専門卒なので書類選考から通りにくい!
そんなことはありませんか?

 

Q2.
自己PRで熱意を伝えるしか方法はないと考えているんですが、
採用者側は書類選考では何を重点にされているのでしょうか?

 

A. 残念ながらあります。

 

資格を取った方はそのための努力をしたこと、一定の知識があることが証明されています。
社会人経験があるということは、一定のマナーや考え方が身についているということです。
また、大学卒も、大学によりますが、一定の学力及び高校時代にまじめに勉強できたことの証明になります。
それがない人が不利になることはやむを得ません。
会計事務所は学校でもボランティア組織でもありません。
他の税理士法人・税理士事務所との厳しい競争にさらされており、利益を上げないと存続すら出来ません。
せちがらい・悲しい話ですが、残念ながらどこの事務所も
生産性の低い人間・利益を生まない人間を抱え続けることはできないのです。
それでは、それがない人間は採用されないのでしょうか。
そんなことはありません。資格はこれからでも取れますし、
まずは零細事務所でも正社員で採用してもらえば
きちんと努力して(転職・事務所移転も含めて)ステップアップも可能です。
実績や資格がない場合、マニュアル等には熱意を伝えろと書いてありますね。
一般的に、社会人経験がない人の採用は、その人の将来性に期待してのものです。
熱意は要素のひとつに過ぎません。
当税理士法人の場合、選考基準は、地頭・性格のよさ、コミュニケーションスキル、
一緒に仕事をして楽しいかなど、
~あなたと共に成長したい~と考えられるかです。

 

書類選考でも、内容、字、文章表現能力等でこれらのうちかなり多くのことがわかります。
当税理士法人のスタッフのうち
専門・高卒などが3割(逆に国立・早慶卒でも書類選考落ちもあります)
社会人未経験者も3割
会計事務所未経験者は実に8割以上
簿記3級すらなかった者も複数名います。
なお、書類審査、面接はそれぞれ3倍くらいです。
うちでも採用まで10倍近いのですから条件が悪ければ数十件の事務所に
資料を送らなければ採用されないということです。
(就職氷河期の学生のようですね)
なお、大昔ですが私も何件かの事務所で不採用でした。
縁があった事務所で努力して、2事務所以内で5年くらいがんばれれば
(転職グセは専門職は技術が蓄積しないので伸びにくいでしょう)すばらしい会計人になれると思います。
いろいろな事務所があります。事務所によって求める人物も違います。
あなたを必要としている事務所があることを信じてがんばる以外ありません。

 

この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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