女性の子育てと仕事の両立 と 独立
2008年10月28日/ 高橋
■年齢 34歳 女性 妊娠3ヶ月
■学歴 4年生大学経済系学部卒
■職歴 大手食品メーカーでマーケティング職10年
■専業主婦 2年
簿記会計には一般的な知識のみです。
マーケティング以外の職で
出産後に子育てしながら長く働くことを願い
妊娠中・子育て中の税理士資格取得を検討。
(1)資格がとれたとしても厳しい現実が
待っているのではないかと迷っています。
資格取得は非常に難関かと思いますが
それは最大限頑張るしかないと思っています。
(2)私のような経歴で将来、独立をするには
どういった条件が必要ですか?
A、
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もとはし様 ということで緊張しました。
私は独立前、本橋義正税理士事務所に勤務していました。
優しい先生で、大変お世話になりましたが恩返しが出来ていません。
いつかはとも思うのですが
この恩は、うちのスタッフに返す形になるのかもしれません。
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妊娠おめでとうございます。
うちの事務所でもこの一年で5人の出産があり
現在、産休中2名、産休取得予定2名、
男性の育児休業取得予定者もおります。
私も子供の成長を楽しみにしています。
(速すぎるのが残念です)
(1)数年、受験をがんばって女性で「有資格者」なら、
標準的な税理士業務を行う独立に適した会計事務所に
40歳前後までなら採用されるでしょう。
税理士業務は①専門的な技術・経験と②コミュニケーション能力が必須です。
①職業専門家としてやっていくためには
密度の濃い仕事を、一定の期間内に集中して経験する必要があります。
40代半ばになると、それまでの経験を活かして、
発展させ、管理する側に回ることになります。
この経験は普通の会計事務所では5年くらいかかります。
(うちでは2年でできるよう工夫しています。
逆算して、42歳の会計事務所未経験者の採用実績があります。)
②税理士のお客様は中小企業の経営者・資産家で、勝っている方ほど
直接的で、かなり速いコミュニケーションをします。
飾り気がなく、やさしく、計算された、速い気の使い方が求められます。
形式的で上品な大企業の文化との違いを理解しないと、
(これは中小企業経営者には、冷たい、誠意がないととられます。)
もとはし様が拒否反応で、当初は品がないと感じる場面も出てくるかもしれません。
訓練で身に着けることが可能です。
なお、税理士は穏やかな、職人気質の方が多く
貴女のマーケティング歴はきっとお客様の役に立つことでしょう。
キャリアに無駄はないというのが私の持論です。
30代までの経験をいかに今後の仕事に生かせるかが問われます。
過去は否定したり、悔やむより活用したほうが良いですよね。
当事務所のスタッフも30代の転職者は前職のキャリアがきちんと生きていて驚くことがあります。
(2)もとはし様の独立に必要な条件
①45歳くらいまでに試験に合格し、かつ 5年程度の実務経験をつむこと
独立すれば、人気商売なので起業家の独立年齢とあわせて考えても50代での独立は厳しいでしょう。
実務経験が少なくて独立すると後で行き詰まります。
②中小企業向きのコミュニケーションスキル
③マーケティング経験を活かすこと
④旦那さん・お子さんの理解・協力 または家事・育児の手抜きを気にしないこと
子育てとの両立のためには独立する方が良いと考えがちですが、
実際には自由業は不自由業です。
少なくともある時期、長時間の仕事は当たり前ですし、
自分や子供が病気になってもあなたの代わりはいません。
営業もしなければなりませんし、人を雇えば労務管理で絶えず気を遣います。
自分のペースで生きようと思っても楽になるのは相当先です。
それでも独立するのはやりがいがあるからです。
お客様に感謝され、社会から評価されます。
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