税理士になるための新卒就職 国税専門官か 税理士事務所か
2023年01月29日/ 高橋
税理士事務所就職相談室の税理士 高橋寿克です。
「税理士になるための新卒就職 国税専門官か 税理士事務所か」
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レジー様からのご質問です。
■性別 男性
■資格 日商簿記2級
■職歴 なし
■学歴 関関同立
■会計事務所経験 なし
■居住地 関西
■その他(特殊事情等)
大学2年生です。将来の事をずっと考えていましたが、ここ最近で
国税専門官は国家公務員なので身分は安定している、一定期間勤
そこで税理士業界、税理士事務所側に関する事を知りたくいくつ
Q.1
一般的な税理士事務所は受験と仕事を両立させる環境は整って
Q.2
将来的に勤務税理士として働く場合、採用で前職・税理士事務
Q.3
税理士事務所での一般事務員の仕事では税理士としてどこでも
宜しくお願いします。
A.1
税理士になる方法として国税専門官として
①税法科目は10年
②会計科目は23年
の実務経験があれば、科目免除を受けることが可能です
(税理士法第8条 1項6号、10号イ)。
確実性という点では、国税専門官という選択も視野に入れているということですね。
税理士事務所での受験と仕事の両立は残念ながら一般的ではありません。最近では両立をうたう事務所も徐々に増えておりますが、それが本当に可能かどうかは結果を面接等でお聞きして確認する必要があるでしょう。
税理士事務所は、極端な話
会計事務所の経営者の価値観・受験生に対する姿勢は本当に様々です。
関西ですので、税理士事務所の合同就職説明会に参加すると業界の雰囲気もわかるし良いかもしれません。
面接の際に、自分から具体的な実績や数字を聞く等の適切な質問をして、補うこともできます。
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(その他にも科目合格による大学院免除者がおられました)
また、税理士法人TOTALの科目合格率は、国税庁の発表を上回ることがほとんどです。
昨年 令和4年度の科目合格率は25.5%でした(TOTALは12人合格/47人受験 全国平均は18.8%)。
大阪事務所には2人の税理士試験受験生がおり、共に科目合格をしていました。
学生や若い専念受験生も多い中、働きながら受験していることを考えると素晴らしいと思うし、本当に頭が下がります。
会計事務所では必ずしも社会人経験をきちんと積めるところばかりではないので前職でどういう教育を受けたかは、職業人としての成長にはかなり重要になるでしょう。
公務員なのか。税理士事務所なのかに関わらず、最初の職場の影響はかなり後々まで仕事をしていく上で影響されます。可能ならしっかりと①社会人マナー・考え方や②スキルを教えていただける職場で就職することをお勧めします。
ただ、税理士事務所の「採用」の場面では、そういう状況を会計事務所の経営者はある程度知っているので、そこまで影響しないと言えるのかもしれません。
A.3
そもそもどこでも勤務、独立できる普遍的なスキルというものは考えにくいでしょう。レジー様がどういう風に勤務したいか、どういう風に独立したいかによると思います。
ターゲットも会社設立、中堅、資産税、M&A、海外業務、業種特価、業務特化…
形態もブティック型、総合型等 色々分かれてきます。
じっくりと考えてみてください。人によって答えは違うと思います。
その上でそれにあった税理士事務所を選びましょう。
国税出身者で税理士になる場合は、レジー様のお気づきの通り、民間の考え方・スキルをどう身に着けるかは重要になるでしょう。
個人的な見解を言うなら、そもそも、<税理士になりたい想いが固まりました>らやはり税理士事務所への就職をお勧めしたいと思います。
20歳から税理士試験を受験したら、かなりスタートが早い方ですし、レジー様の場合、努力を続けられさえすれば、かなり高い確率で税理士になれると思います。
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国税出身の税理士は、以前のように人脈で現役の調査官に顔が利くということはありませんが、国税の考え方・実務の流れがわかるという強みはあります。
最近は、国税の現役による顧問先の斡旋がなくなり、他方、65歳まで再任用制度が作られたので、早期に独立する方は昔に比べて減少しています。
税理士法人TOTALは、国税出身者で税理士法人TOTALに入ってくれた税理士はたくさんおられます。
ただ、民間出身で任期付き国税審判官だった税理士以外の国税で育った税理士は全員 転職時に60歳以上でした。
ありがたいことに、国税不服審判所の経験者(審理専門官・審査官)は非常に優秀な方が多く、条文の解釈等で教えていただくことも多いです。
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