其弐 法律・会計の大学院を卒業

2008年12月05日高橋

税理士の資格を取得するための試験では、5科目の試験科目に合格することで、資格を取得できます。しかし、大学院で、会計や財政などの勉強をして、学位を取得した人は、5科目全部に合格する必要はありません。一部の科目が免除されるのです。

 

以前は、2つの大学院へ行くことにより、税理士試験の5科目がすべて免除になることも可能でした。ですから、難関と言われている税理士試験から逃れるため、大学院へ進む人もいました。

 

このような方法で、税理士になることが出来る制度ができた理由として、偏ったタイプの税理士ばかりではなく、異なったタイプの税理士も必要だと考えられたからです。

 

しかし、2つの大学院へ行くことにより試験免除になった人と税理士試験で5科目受験を行なった人とでは、税務に関する知識の差が生じてきました。そこで、平成14年4月 1日以降の入学者については、少なくとも2科目に合格しなければならないと改正されました。

 

大学院で勉強を行なって、試験免除を受けて税理士となった人は、大学院において理論を中心に勉強してきていますので、節税対策や税務調査には、比較的高い知識があるようです。

 

しかし、会計に関しては、やはり試験免除を受けなかった人たちには、劣ってしまいます。また、大学院のときに専攻していない分野や、税理士試験でも受験しなかった分野に関しては、弱くなってしまいます。

 

 

この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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