4大税理士法人への就職
2009年09月28日/ 高橋
東京都と千葉県の税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
T様からのお問合せです。
内容:年齢
■性 別 男性
■資 格 特になし
■職 歴 学生
■学 歴 県立○○大学
■会計事務所経験 なし
■居住地 中国地方
■来年から大学院に進学予定。
Q,
将来4大税理士法人で働きたいと思っています。しかしながら、税理士法人は早慶レベルが望ましいと伺いました。私のような地方大学の者がそのような世界を目指すことは所詮夢のまた夢なのでしょうか。
A、
4大税理士法人とはBIG4(PWC・KPMG・E&Y・DTT)と提携する税理士法人を言います。
・税理士法人プライスウォーターハウスクーパース(PWC)
・KPMG税理士法人(KPMG)
・EY税理士法人(E&Y)
・デロイトトーマツ税理士法人(DTT)
詳しくは「4大税理士法人(BIG4)とは…」参照
4大税理士法人は、給与水準が高く福利厚生もしっかりしているので、しっかりした企業で働きたいという方に人気があります。
繁忙期が大変なので、試験勉強との両立は難しく、採用は税理士試験3科目持ち以上が事実上必須で、税理士有資格者や公認会計士も珍しくありません。
税理士法人TOTALを含めて、普通の会計事務所は、中小企業の社長さんがお客様なので、形式的でなく実利的で、仕事が出来る人が優先です。このため、実務経験は高く評価され、未経験者はその分狭き門になります。
4大税理士法人は、外資系の文化で、クライアントも中小企業はなく、外資系企業や上場関連会社などが多く、学歴を尊重します。町の会計事務所での実務経験より、地頭の良さ・ポテンシャルを評価し、未経験で若い方、上場企業経験者又は公認会計士の採用が中心になります。
特に、今後数年間は、公認会計士試験合格者で監査法人に採用されない人が多数います。また、4大監査法人も人余りのためリストラが始まりかねない状況で公認会計士も転職・転籍してくるでしょう。今まで以上に、高学歴なこの方たちとのきびしい競争になるはずです。
このため、採用だけでなくその後の昇進も考えると、早慶卒以上の方が望ましいと思います(公認会計士の学歴を基準に考えています)。ただ、実際にはMARCHクラスまでは普通にいるでしょうし、学歴だけで選んでいるわけではないはずです。実際、友人には地方私大出の方もいます(優秀な方です)。
4大税理士法人は、大学院での免除についてマイナス評価はほとんどしません。T様の場合、大学院卒業までに、簿記論・財務諸表論と法人税又は消費税法(それ以外の税法選択は危険。できれば法人税法)に合格すれば、税理士有資格者としてはかなり若い部類に属します。ぜひ早期合格を目指しましょう。
T様は4年生ですので、例えると、人気のコンサルタント会社に行くための就職活動に近いと思います。有資格者になっても簡単に採用されるとは限りませんが、コミュニケーション能力や地頭の良さがあれば、言い換えれば、ポテンシャルの高い人間だと評価されれば採用もありうるでしょう。
なお、4大税理士法人は、監査法人以上に、東京、大阪、名古屋の3拠点を中心に活動しています。そのうち、外資系企業が多い東京が圧倒的です。上記は東京採用を念頭に書いています。
4大税理士法人のうち税理士法人トーマツは、地方にたくさんの支店を開設しており、広島事務所もあります。ここでの採用については、私は内容を知りません。採用枠があれば、地元ということで有利かもしれません。直接お問い合せください。
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