大学3年生 中堅私大生の税理士への道
2011年11月28日/ 高橋
東京都と千葉県の税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
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O様からのお問合せです。
内容:
■年齢 22歳
■性別 男性
■資格 簿記2級
■職歴 なし
■学歴 都内私立大学(中堅以下)
■会計事務所経験 なし
■居住地 東京
■その他特記事項 なし
都内私立大学(中堅以下)3年です。現在就職活動中ですが、税理士になりたいと考えています。
Q1.税理士になりたいと考えている場合、適切な進路は次のうちどれでしょうか。
(1)大学院へ進学
(2)会計事務所に就職(実務経験を積みつつ受験勉強)
(3)一般企業の経理(勉強時間が確保できる企業)
(4)その他
Q2.中堅以下の大学で簿記2級の知識があるのですが、新卒で採用してもらえる会計事務所はあるでしょうか。
Q3.時間がとれる学生のうちに資格を取得したい(勉強を進めておきたい)と考えているのですが、次のうちどの勉強をしておけば良いでしょうか。
(1)簿記1級
(2)税理士科目
(3)簿記1級と簿記論、財務諸表論の両立
(4)その他
A.1
適切な進路は人によってもちろん違います。
O様の場合、税理士2世でなければ(2世なら大学院が1番かも)
1、税理士に何が何でもなりたい場合
(4)大学卒業後専門学校に通ってでも税理士試験3科目を合格する
(就職時には結果待ちでよい)
その後、会計事務所に就職
(2)会計事務所に就職(実務経験を積みつつ受験勉強)
2科目合格以上なら、こちらが一番です。
(1)大学院へ進学(その間も税理士試験受験)
(3)一般企業の経理(勉強時間が確保できる企業)
2、税理士になれれば良いが、リスクは取りたくない場合
(3)一般企業の経理
(4)卒業後専門学校に通ってでも税理士試験3科目を合格する
(就職時には結果待ちでよい)
その後、会計事務所に就職
(2)会計事務所に就職(実務経験を積みつつ受験勉強)
(1)大学院へ進学(その間も税理士試験受験)
最近は就職難で一般企業も大変ですが、そうは言っても大学生が感じている以上に日本の場合、新卒切符の価値は高いです。
後に税理士になる場合でも中堅以上の会社で働いた経験は役に立つことも多いと思います。私自身は一般企業経験のなさを他で補う際に苦労しました。一般企業に勤務したら、税理士試験は後回しにしてでも、仕事を身につけることを優先し、落ち着いたら税理士試験を受けるというスタンスもありです。
会計事務所へは、新卒にこだわる必要はありません。税理士事務所・会計事務所は、 若年者に対する社会人マナー、一般常識の教育が弱いので将来は税理士に必ずなると決めていない場合は一般企業の方が安全です。
新卒は、(一部のプロパー・新卒好きの中堅会計事務所等をのぞくと)一般企業とは逆に既卒・中途よりかえって高いハードルになることもおおく、税理士法人TOTALの場合でも、新卒の方がやや高いポテンシャルをもとめます。
A.2
都内私立大学(中堅以下)、簿記2級の男性が採用されるのは、中堅の会計事務所で、先生が素直な新卒が好きなケースでしょう。
なお、女性の場合は、入力補助者・総務要員としての需要もあるのでもう少し広き門だと思います。
一番良いのは、今3年生ですので来年までに3科目合格に持っていくことです。4年で3科目あればかなり多くの会計事務所に採用されるはずです。
A.3
大学の単位をきちんと取っていて、時間に余裕があるなら
税理士科目、最低、簿記論、財務諸表論の2科目
余裕があれば、これに消費税法を追加し、来年合格レベルまで持っていく。
なお、地頭に自信があれば法人税法と消費税法を変える手もありますが、将来大学院に行く可能性を排除しないならお勧めしません(さすがに回らないでしょう)。
もちろん、一般企業への就活を優先するなら、簿記1級からということになります。
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