税理士受験専念と働きながらの受験
2012年02月17日/ 高橋
東京都と千葉県の税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。
秋葉原に次いで、新宿本部の出店が決まりました。
公認会計士の入社と併せて前向きに進んでいます。
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S様よりのお問い合わせです。
内容:
■年齢 26歳
■性別 男性
■資格 簿記2級
■職歴 地方銀行:3年5ヶ月
経営コンサルタント会社:5ヶ月
■学歴 地方公立大学
■会計事務所経験 無し
■居住地 愛知県
Q.
税理士試験に専念するべきか、パートでも良いので会計事務所での実務を経験しながらの勉強か迷っています。
現在コンサルタント会社で働きながら、簿記論を勉強しています。銀行からコンサルタント会社への転職理由は、銀行は満足にお客様を助ける事ができないと感じたからです。そして、現在コンサルタント会社で経営戦略、損益及び資金繰り管理、資金調達支援を行っていますが、自身の専門性を高めたく税理士を目指しています。
税理士を目指すにあたり、現在の職場では満足に勉強の時間を確保する事が難しい状況です(平日2~3時間)。そのため、仕事をやめ専念するのか、会計士事務所でパートをし、実務経験を積みつつ、勉強時間を確保したらいいのか迷っています。私の年齢、会計事務所未経験という状況を勘案するとどちらがいいのでしょうか
A.
現在、税理士事務所は他の産業同様就職難であり、未経験者の採用は、男性なら科目(2~3科目以上合格者)、パートは女性中心になっています。
もちろん、S様の、地銀・コンサル会社という経歴は会計事務所では極めて評価が高いです。外回りの即戦力として見てくれるとは思います。
ただ、税理士試験の合格は大変で、早めに適切に専念期間を設けて、その後の仕事との両立にうまくつなげられるかが早期合格のポイントになります。
専門学校のパンフレットには、仕事との両立が容易であるかのような記載がありますが、実際には両立はかなり大変です。責任ある仕事が任されやすく、無理も言われやすい男性ならなおさらです。
会計業界未経験の方は、男性の場合、環境が許すなら税法を含む2~3科目合格を目指すのが税理士になる近道だと思います。
金銭的に余裕があるなら働き始める前に、1~2年間税理士試験受験に専念して簿記論・財務諸表論と法人税法又は消費税法の3科目を受験する。
(今からだと今年は法人税法はないですね。簿記論・財務諸表論の2科目か、プラスして消費税法又はミニ税法でしょうか)
税法は会計科目よりもはるかにきついです。働き始める前に肌で感じておいた方が目安になるはずです。法人税法を選択するときはそれなりの覚悟が必要です。5科目の官報合格を目指すなら通らなくてはいけない関門です(多少合格しやすい所得税法でもかまいませんが就職で若干不利になります)。
働きながら、3科目合格すれば、週末や夜間の大学院進学も有力です。この場合、法人税は受験せず消費税法の選択でも良いでしょう。
S様の場合、受験専念が可能なようですし、若くて、職歴も良いので、ここでは勉強するのがお勧めです。
がんばってください。
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