国立大学理系学生の会計事務所への就職と受験専念

2012年05月12日高橋

東京都と千葉県の税理士法人TOTALの税理士 高橋寿克です。

 

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T様からのお問合せです。
内容:
■年齢  24歳
■性別  男性
■資格  簿記3級・2級勉強中
■職歴  なし
■学歴  国立大学工学部
■会計事務所経験 なし
■居住地 九州地方

 

会計業界とは方向が全く違う学部に在籍しているのですが、大学は卒業したいと思っています。
その後、専門学校に行き勉強して、税理士事務所に就職したいと考えています。
しかし、専門学校に通うと、卒業時26歳となります

 

Q.
26歳でも税理士事務所に採用されるのでしょうか?
それとも、専門学校に通わず、大学卒業と同時に、税理士事務所になんとか就職して、働きながら資格をとっていくほうがよろしいのでしょうか?

 

A.
専門学校に通って、20代後半くらいで働き始めるのがお勧めです。

 

税理士事務所への就職ですが、実は20代後半はほとんどの事務所で一番評価が高いです。
そもそも新卒採用をしている税理士事務所は少ないですし、ボリューム的に多い中では一番若くなります。

 

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税理士法人TOTALでは、新卒も採用していますが、その場合は、2科目以上の合格と、ポテンシャルの高さをもとめます。
また、私自身は27歳の時に会計事務所に勤め始めました。
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しいて、注意点を言うなら、

 

(1)社会人マナー、コミュニケーションスキルをどこかで磨く必要がある。

 

会計事務所が新卒を採用しないのは、極論すると新人教育ができないからです。大企業に入社すれば、新人研修で、社会人としてのマナーやコミュニケーションの取り方を学ぶ機会があったかもしれません。その分を、普段から意識したり、会計事務所に入社後、書籍等で補う必要があります。特に、理系で実験や授業に真面目に出ていた学生は注意する必要があります。

 

(2)税理士試験受験専念は長くても3年で止める。

 

会計事務所で働き始める前に税理士試験2科目程度はあった方が、税理士になる上では有利です。2年間(優秀なら1年でもOK)の受験専念で税理士試験3科目(法人税又は所得税を含む)以上合格の状態が理想です。
勉強を始めた当初は、専門学校のパンフレットを見てすぐにでも官報合格できそうな気がしますが、実際には長丁場です。ただ、3年以上の受験専念は、モチベーションが下がって効率が落ちるし、採用の段階で著しく不利になり、また、コミュニケーションスキルを学ぶべき時期にその機会を失うので、将来の税理士としての伸びを制約することになりかねません。
税理士試験受験専念は長くても3年で止めることをお勧めします。

 

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この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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