キャリアコラム
司法書士試験合格後の就職活動
去る10月2日、令和7年度司法書士試験筆記試験の合格発表がありました。口述試験を終えられた方は、来月の最終合格発表を心待ちにされていることと存じます。
新たに栄冠を掴まれた皆様、本当におめでとうございます!
司法書士法人TOTALでも晴れて合格者が誕生し、2年連続での合格者輩出となります!
*来月4日の最終合格発表を待って正式な合格者となります。
残念ながら今回は良い結果とならなかった皆様も、捲土重来を期して、来年こそは吉報を得られますことを祈念しております。
今回は、司法書士試験合格後の就職活動についてお話いたします。
就職活動を始めるタイミング
司法書士の就職活動は、筆記試験の合格発表直後から最終合格発表の11月頃までが最も活発です。この時期は合格者(合格見込み者を含む)をターゲットにした求人が増え、多くの選択肢から就職先を選ぶことができます。
例年12月に始まる新人研修までに内定を得ておくと、精神的にも余裕を持って研修に臨めるでしょう。年明けの集合研修ではすでに就職先が決定している同期も何割かいた印象です。
新人研修(中央新人研修など)が落ち着く2月~3月頃に就職活動を行う方も多いです。
また、簡易裁判所訴訟代理権(簡裁代理権)の取得に万全を期す場合、特別研修を5月頃に開始し、9月の認定考査を経てからの業務開始となります。この場合、業務開始が翌年の司法書士試験合格発表時期と近くなります。
このように、就職活動のペースにより、実際に業務を開始する時期は大きく変わってきます。新人研修が始まると業務との両立は難しくなるため、初動が肝心です。研修参加を伝えた上で先に内定を得ておく「内定確保型」の活動も有効な選択肢です。
司法書士としての主な勤務先
司法書士資格を活かせる主な就職先は以下の通りです。
- 司法書士事務所・司法書士法人(最も一般的):不動産登記、商業登記、相続、債務整理など、司法書士の専門業務に幅広く携われます。将来の独立を目指す方の修業先としても選ばれるケースが多いです。
- 他士業との合同事務所:税理士や弁護士など、他の専門家と連携しながら業務を行います。
- 一般企業:法務部門やコンプライアンス部門など。
- 不動産会社・金融機関:専門知識を活かした宅建士や融資担当者などとして活躍できます。
効果的な求人を探す方法
士業専門の転職エージェント
メリット
求人が豊富で、キャリア相談、応募書類の添削、面接対策などプロのサポートが受けられます。予備校や研修会場付近での案内も多いです。
デメリット
エージェントのペースや意向に沿って活動を進める必要があり、自分のペースで活動しにくい場合があります。また、頻繁な連絡が負担となる可能性もあります。
各都道府県の司法書士会
メリット
ホームページ等で求人情報を提供している司法書士会も多く、希望の地域に特化した求人を探しやすいのが利点です。(例:千葉県司法書士会など)
デメリット
求人数が地域によって限られることや、給与・待遇などの条件面を詳細に把握しにくいことがあります。
事務所のホームページ/ダイレクト応募
メリット
事務所の理念や業務実績を事前に把握でき、職場の雰囲気をある程度感じ取れます。ミスマッチを防ぎ、自分に合った事務所に直接アピールできます。
デメリット
職員を募集中かどうか一目で判別できない場合があり、応募までに手間がかかることがあります。
知人・同期からの紹介
メリット
事務所の雰囲気や人間関係、実際の業務内容など、生きた情報を事前に知ることができます。ミスマッチが最も少なくなる方法です。
デメリット
幸運な出会いは運に左右されるため、これだけに頼ることはできません。
新人研修(配属研修)
メリット
研修先の事務所にそのまま就職するケースもあり、最もスムーズな流れの一つです。
デメリット
研修先事務所が必ずしも求人を行っているわけではありません。
事務所選びのポイント
事務所の注力業務を確認する
自分が将来的に専門としたい分野(不動産登記、商業登記、相続、裁判業務など)に注力しているかを確認しましょう。専門分野が合致していると、効率的にスキルを磨くことができます。
独立志望を伝えるか否か
将来的に独立を目指している場合、面接で正直に伝えることを恐れないでください。独立支援制度がある事務所や、独立に理解を示す事務所を見つけやすくなり、目標達成に向けた最適な就職先を選びやすくなります。
研修への協力体制を確認する
特に簡裁訴訟代理特別研修を受ける場合、業務と研修を両立できるか、事務所が研修参加に協力的な体制であるか(休みが取れるかなど)を事前に確認することが非常に重要です。
司法書士として、新たに歩み始める皆様が順調なスタートを切れることを願っております。就職活動が実り多きものとなりますよう、応援しています!
司法書士事務所で働くことに興味や関心を持ちましたら、こちらの採用情報もぜひご覧ください。
司法書士法人TOTALでは、皆様のご応募をお待ちしております。
執筆者

司法書士法人TOTAL
司法書士試験合格者の皆様、司法書士試験受験生の皆様、これから目指そうかお考え中の皆様、司法書士法人TOTALです。
当法人の特徴としては、
<事務所>
事務所は、千葉県船橋市発祥
令和6年9月に丸の内事務所開設
<司法書士資格>
司法書士資格者4名在籍(うち1名未登録)総勢11名(令和6年9月現在)
司法書士受験を奨励・受験生を歓迎しており、現在発表前ですが今年度も複数名受験しています。
実際、受験生から司法書士に合格し、現在事務所の要として活躍している人もいます。
司法書士会の配属研修も、複数回受け入れ実績あります。
司法書士試験以外にも、行政書士試験、土地家屋調査士試験に挑戦するなど勉強熱心な人が多いです。もちろん一般事務が得意な方も歓迎です!
<主要業務>
主要業務は、登記業務
不動産登記と商業法人登記をバランスよく受託しています。
どちらかに特化している事務所が多いと思いますが、両方それなりの件数を扱っている事務所は少ないのではないかと思います。
<事務所方針>
事務所方針として、きめ細かく、丁寧迅速に高品質なサービスを提供し、信頼される事務所、所員であることをめざしています。
個が輝きながら、一人で背負わず組織で仕事をします
<メッセージ>
働き方は様々だと思いますが、私たちの事務所ならではの比較的柔軟な対応ができる可能性があります。実務経験を積みたい方は、是非お気軽にお問い合わせください。
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