30代、他業種からの転職

2008年02月15日高橋

  • ①年齢31歳
    ②性別 男性 独身
    ③科目合格(簿記、財表)
    ④会計事務所経験なし
    ⑤職業(メーカー経理2年目)
    ⑥金融機関の職歴3年
     
    現在、都内のメーカーで経理の仕事をしております。職場の上司から税理士試験の受験を勧められて一度諦めた受験勉強を再開しました。

    職場の環境は定時でほぼ上がれる状況ですので平日に3~4時間は勉強時間の確保が取れる状況であります。

    そこで、質問ですが年齢的なこともありますが法人税の合格後に転職活動を始めるつもりでおりますが、その点について先生の意見を頂けたら幸いに思っております。

 

30代で、メーカー経理や金融等他業種からの転職ということは、

一定の社会的地位を捨ててのチャレンジになります。

 

ベンチャー企業の発掘・育成のお手伝いという税理士の仕事は面白いです。

ただ、大企業相手でないので高付加価値は望みにくいのも事実です。

男性の場合、私が気にするのは、「税理士」にならないと報われないとうことです

(女性の場合は家事・育児と仕事の両立がしやすいというメリットがあります)。

 

転職の場合は、税理士になりそびれたらもったいないと思います。

合格確率を上げるためには「3科目(法人税を含む)合格かつ週一科目を既習」

程度での就職が理想だろうと思っています。

仕事をしながら、3科目合格が理想です。その実力がある方なら税理士になれると思います。

今のペースで気を抜かずに法人税を合格して就職すればほぼ理想的だと思います。

専業受験生なら8月就職を勧めますが、異業種在職者の場合は試験発表後、

結果を待つ間にでも週一科目の勉強を進める手もあるでしょう。

 

=============

以下は、本題からは外れます。

仕事と受験の両立はメーカーでもきついと思います。両立できない場合、

税理士をあきらめるのが正しいのかもしれません。

 

そう言われてもあきらめきれない、人生一度なので是非税理士としてやっていきたいと言うなら、

1年程度の専念をおすすめします。

それでも科目合格の手ごたえがなければ、あきらめた方が安全です。

ブランクが長くならないうちに社会復帰しましょう。

 

税理士試験の最難関は法人税です。大学院に行くつもりがあるなら

(都内の場合、夜間・週末中心で仕事との両立が可能なところもあります)、

法人税をパスして週一科目からという選択もあります。

なお、試験組より院免除の方は、就職が難しいのは事実です。

院免除の方の履歴書もたまに来ます。大学院卒は、職歴・学歴等で就職に

不利にならないスペッ クが必要になります。社会人未経験者、

コミュニケーションスキル・職歴に問題がある方は大学院進学はおすすめできません。

 

うちの税理士法人の場合は、「仕事が出来る人」については、一定の要件で大学院進学もすすめています。

両立支援については税理士法人・会計事務所によって方針が大きく違うでしょう。

 

この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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