税理士試験と大学院免除

2015年08月25日高橋

税理士事務所就職相談室の税理士 高橋寿克です。

 

本日は、TACの合同就職説明会2015夏(東京)でした。
たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。
<(_ _)>
TOTALはTACさんは初めて、大原簿記学校を含めても3年ぶり4回目の参加です。
あまり就職面談会に参加しないのは、一度にたくさんの方がお越しになられるので、
良い人が多くてありがたいのですが、対応が間に合わず、せっかくご応募いただいた方に失礼になりかねないからです。

 

今回も、それを危惧しています。
中堅・大手会計事務所の定期採用は今週いっぱいがピークです。
日常業務の合間に面接を入れ(かなりていねいに面接するので一日、一人程度くらいずつしか入りません)、現時点の不足エリアの補充を優先する結果、1か月くらい連絡にかかる方が大量にでます。当社が良いと思う方は、当たり前ですが、他社もいいと思って内定が出ます。ご期待にそえず、申し訳ありません。
今回、他社に決まられた方も、いつか転職の機会がありましたら、これに懲りずにご応募いただけると幸いです。

 

印象に残った今日の言葉
(1)「会計事務所はどこでも同じだと思っていました」最初の就職がうまくいかなくて短期で退職した方
(新卒就職を考えればわかりますが、リサーチは重要ですよ)
(2)「先生の大原の講演を聞いて応募しました」
2年近く前の話を覚えていてくれてうれしいです)
(3)「個別面談はブースでお願いします」 by TACのお兄さん
(会場外への同行は禁止されていました。ルール変更を知らずにご迷惑をお掛けしました。TACさん、Yさんごめんなさい)

 

 

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たけし様からのお問合せです。
■年齢  25歳
■性別  男性
■資格  簿記論、財務諸表論
■職歴  なし
■学歴  MARCH
■会計事務所経験 なし
■居住地 首都圏

こんにちは
以前質問させてもらったものですが、今年26になるものなのですが、
消費税法、法人税法、事業税と受け解答速報みたところ、自信があった消費税法も失敗してしまい、正直この先受かる自信がなくなってきてしまいました、、、

 

ちなみに、今年三回目の受験で消費税法三年目 法人税法一年目、事業税一年目です。

 

大学四年生から始めており、受験専念を二年ちょっとしているため、勉強という名の孤独と戦うのはちょっと嫌気がさしてます。
なので、税理士資格にこだわるのなら5科目官報は諦めて有資格者でいいかなと思い始めてます
もちろん税法一科目すら受からない可能性もあるってわかってます

 

個人的には将来独立開業して自分でやっていきたい願望はあります。

 

Q.
これから先のこと考えると、
もう税理士試験をやめて公務員試験に切り替えるか、
働きながら一科目をとり、院にいくかのどちらかの選択を考えてます。
公務員試験もどのみち勉強するのですが、、、。
もう年齢的にも失敗できる年齢じゃなくなってきてるので、アドバイスもらえたら嬉しいです。

 

A.
税理士法人TOTALでも、非常にたくさんの受験生が受験して、週末にはみんな戻ってきてだいぶにぎやかになってきました。試験の出来は良かった人、もう一年頑張ろうと言っている人…。
スタッフからは、今年は財務諸表論、消費税法、相続税法が難しく、簿記論と法人税法が簡単だったとお聞きしています。
消費税法は特に、トラップがたくさんあり、旧法での処理も含めて、ひっかかっている方が多そうです。
その上、途中退席ができなくなって、欠席者は増えて、模範解答が遅れ、専門学校にボーダーもかなり幅があり、結果が出てみないとわからないところがあります。
国税庁には、例年より欠席者が増えているという実情をかんがみて合格率を上げてほしいものです。

 

受験専念が2年で嫌になるのはよくわかります。私は2年目ももう飽きていました。
たけし様の以前の質問は、どれなのかわかりませんでした。すみません。

 

税理士という仕事の一番良い点は、お客様に直接感謝されることです。
お客様と共に歩み、お客様と共に成長することができます。
公務員も社会のためになる良い仕事です(私は、高校までは官僚になって天下国家のために働きたいと思っていました)が、好き嫌いもあるし、職種によっては年齢的な問題もあるのでしょう。
いずれにせよ、公務員と税理士の比較はこのサイトの範囲外なのでご自身でじっくりとご判断ください。

 

(1)税理士を目指す場合
すぐに就職活動を始めて、今秋から働く方が良いでしょう。
9月から実務でもよく使う法人税法の既修者(上級)コースを受講するのがお勧めです。
年末に消費税法が合格していれば(専門学校のボーダーが間違っているケース)、来年は法人税法を受験して官報合格を目指す。

 

消費税法が残念ながら不合格なら年明けから消費税法に切り替える。そこまで仕上がっていれば、働きながらでも2年以内には合格できるでしょう。その後、タイミングを見て大学院に進学する。
これならどちらも30前後には税理士になります。

 

(2)公務員を目指す場合
1年間、公務員試験の受験に専念しましょう。採用されると良いですね。
不幸にして採用されないときは、もう一度税理士業界に戻っても良いと思います。
私が3科目合格で会計事務所に入ったのは28歳直前でした。
来年入社しても、平均よりも(そして、私よりも)入社時期は早い気がします。
税理士は、人生のやり直しができる懐の深い資格です。
20代の税理士はほぼいませんし、20代で信用を得やすい・独立しやすい資格でもありません。
挫折や苦労を経験して30代から値打ちが増す資格です。

 

==============
中堅・大手税理士法人の募集要件が、
<3科目以上・法人税法受験経験あり>
から
<2科目以上(・法人税法不問)>
に変更になってきました。

 

これは、会計事務所業界が売り手市場であることに加えて
最近の大学院免除者の増加を念頭にハードルを下げています。
ちなみに税理士法人TOTALでも、現在4名の大学院進学者がいます。

 

税理士法人TOTALの税理士試験受験生の支援は
(1)試験休み
正社員は3日あります。受験日当日も別途休みです。有給の消化と合わせて7月に入ると休みを計画的に取る受験生が増えてきました。
(2)科目手当、資格手当
(3)大学院進学
働きながら大学院進学も可能です。
大学院の学費は原則自費ですが、一部の幹部を選抜して事務所全額負担も行っています。
(4)受験スタッフ
勉強が進んでいない方用には、「受験スタッフ」というパート枠も設けています。

 

ここまで、資格取得をサポートする税理士法人はあまりないかもしれません。
有資格者と無資格者では見える景色も違います。「責任」と「自覚」が生まれます。
せっかく士業の業界に入ったなら、なんとかして、多くの方に早めに資格を取ってもらいたいと思っています。
(社会保険労務士についても同様のサポートを行っています)

 

受験勉強するのが当たり前、同僚も有資格者以外ほとんど受験生という環境が、
一番の受験支援なのかもしれません。
==============

 

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インターネットで顔が見えない方に適切な回答をするために、 質問の書式にご協力いただけると幸いです。 情報が不足する場合には回答できないことがあることはご留意ください。

 

また、このサイトもありがたいことに皆様のご質問をいただき、事例が増えてきました。 ご質問の前に、同様な質問が無いかご確認いただけると幸いです。

過去記事の検索」はこちらです。

 

 

 

 

この記事の執筆者

高橋 寿克

税理士法人TOTAL 代表社員税理士 高橋 寿克

千葉県船橋市生まれ。農家の12代目。税理士・行政書士・CFP®・医業経営コンサルタント。
開成高校、早稲田大学政治経済学部卒。
1999年 高橋寿克税理士事務所を開設。現在は全国16拠点に拡大したTOTAL Groupの代表として、税理士法人をはじめ、司法書士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人を擁する。
徹底した業務の標準化やクラウドシステム(マネーフォワード、freee)活用で業務効率化を推進。「あなたと共に歩み、あなたと共に成長したい」を理念に日本一の総合士業事務所を目指している。

TOTALグループでは一年を通して採用活動を行っています

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