キャリアコラム
最終回:時間はかかったけれど、合格した今だから言えること
司法書士試験の不合格が続くあなたへ。「撤退」を考える前に伝えたいこと【最終回/全5回】
「自分が納得できる人生を歩むために、絶対に司法書士になる」 そう腹をくくった直後、私は思い切って自分の環境を変えることにしました。私が今勤務している司法書士法人TOTAL(当時は司法書士事務所TOTAL)に入所し、働き始めたのです。
机上の知識が「生きた実務」と繋がった瞬間
自分の置かれている環境を、文字通り「司法書士一色」にする必要があると考えた末の決断でした。
事務所に勤務していると、意識しなくても自然と法律のことを考えるようになります。そして何より大きかったのは、テキスト上の知識と実務が繋がったことです。 不動産登記や商業登記など、机に向かっているだけではどうしてもイメージが湧きづらかったものが、日々の業務を通してはっきりと輪郭を持ち始めました。
「試験勉強で学んだことは、現場でこうやって使うのか!」 その実感が伴うと、ただ苦痛だった暗記が「楽しい」に変わり、私の成績は目に見えて伸びていきました。
合格発表当日
そして迎えた、本試験の合格発表日。 発表時刻の16時、私は事務所で仕事をしていました。自分の手応えとしては「合格しているか、何とも言えない」という状態だったため、極度の緊張の中にいました。
「もし合格していたら、きっとその場に泣き崩れるだろうな」 以前はそんな想像をしていました。しかし、いざ画面の中に自分の受験番号を見つけた瞬間、私の心に浮かんだのは意外な感情でした。
「え? この番号、本当にあってる?」 「本当に合格したんだろうか」
泣き崩れるどころか、実感が湧かず、思いの外冷静だったのが正直なところです。(本当に合格したんだと心の底から実感できたのは、その後の口述試験の時でした)
しかし、すぐに一番心配してくれていたであろう母に報告の電話を入れたとき、私よりも先に、電話の向こうで母が泣いて喜んでいるその声を聞いて、ようやく私の心にも温かいものがじんわりと広がっていったのを覚えています。
止まっていた時間が、ついに動き出した
よく合格者の先輩たちが、「合格すると見える景色が変わる」と言っていました。当時の私は、内心「たいして変わらないだろう」と思っていました。
しかし、断言します。合格前と合格後では、見える景色がまったく違います。
人と会うことすら後ろめたかった受験時代が嘘のように、今は人に会うことが楽しくて仕方がありません。何年も足踏みをして、ずっと止まっていた私の人生の時計が、ようやく力強く動き出したのを感じています。
実際に司法書士として活動してみると、登記業務だけでなく、成年後見業務や遺産承継業務、簡易裁判所での訴訟代理など、その仕事の幅広さと奥深さに驚かされます。お客様の相談に乗るケースも増え、感謝していただけることも多くあります。
私は合格までに、本当に長い時間がかかりました。 でも、だからこそ「苦しむこと」を知っています。遠回りをしたその時間は決して無駄ではなく、今、目の前で困っているお客様の気持ちに寄り添い、理解するための「最大の武器」になっています。
暗闇の中にいるあなたへ
出口が見えない中で勉強を続けるのは、本当に辛いものです。「自分の努力は一生報われないのではないか」と、暗い気持ちになることが何度もあるでしょう。私もそうでした。
しかし、合格のあとに待っているのは、皆さんが想像している以上に素晴らしい世界です。 新人研修に行けば、同じ苦しみを乗り越えてきた同期たちと出会い、生涯にわたる繋がりができます。合格後も日々勉強は続きますが、受験時代とは違い、今の勉強はとても楽しく、そして「誰かを助ける」という使命感に満ちています。
今、あなたは苦しくてたまらないかもしれません。 でも、もし心の底から「司法書士になりたい」と願うなら、絶対にあきらめないでください。あなたのその泥臭い努力が報われる日は、必ず来ます。
同じ苦しみを味わった者として、私は、諦めずに戦い続けるあなたを心から応援しています。
司法書士の世界で待っています!
<連載記事の一覧>
第1回:「あきらめられない」のは、本気で戦ってきた証
第2回:なぜ「あと1年」がこれほど重いのか
第3回:あきらめる基準、あきらめない基準
第4回:合格した私が「一度だけ本気でやめようとした時」
第5回:時間はかかったけれど、合格した今だから言えること(当記事)
司法書士事務所で働くことに興味や関心を持ちましたら、こちらの採用情報もぜひご覧ください。
司法書士法人TOTALでは、皆様のご応募をお待ちしております。
執筆者

司法書士法人TOTAL
司法書士試験合格者の皆様、司法書士試験受験生の皆様、これから目指そうかお考え中の皆様、司法書士法人TOTALです。
当法人の特徴としては、
<事務所>
事務所は、千葉県船橋市発祥
令和6年9月に丸の内事務所開設
<司法書士資格>
司法書士資格者4名在籍(うち1名未登録)総勢11名(令和6年9月現在)
司法書士受験を奨励・受験生を歓迎しており、現在発表前ですが今年度も複数名受験しています。
実際、受験生から司法書士に合格し、現在事務所の要として活躍している人もいます。
司法書士会の配属研修も、複数回受け入れ実績あります。
司法書士試験以外にも、行政書士試験、土地家屋調査士試験に挑戦するなど勉強熱心な人が多いです。もちろん一般事務が得意な方も歓迎です!
<主要業務>
主要業務は、登記業務
不動産登記と商業法人登記をバランスよく受託しています。
どちらかに特化している事務所が多いと思いますが、両方それなりの件数を扱っている事務所は少ないのではないかと思います。
<事務所方針>
事務所方針として、きめ細かく、丁寧迅速に高品質なサービスを提供し、信頼される事務所、所員であることをめざしています。
個が輝きながら、一人で背負わず組織で仕事をします
<メッセージ>
働き方は様々だと思いますが、私たちの事務所ならではの比較的柔軟な対応ができる可能性があります。実務経験を積みたい方は、是非お気軽にお問い合わせください。
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